【インプラント治療】新たな歯を作り出す手術の流れ/痛み/期間

今残っている歯を大事にしたい！他の歯を削らないインプラント治療

歯を失った時の治療方法にブリッジや入れ歯がありますが、健康な歯を削ったり、他の歯に余分な力をかけてしまったり、治療によって他の健康な歯にダメージを与え、それが歯を失うリスクを高めてしまっていました。
しかし、インプラント治療は独立した歯を新たに作り出すため、他の歯に負担をかけることはありません。残っている歯を大事にできる治療方法と言えます。

インプラントは治療期間が長い！？

インプラントは、ブリッジや入れ歯に比べて治療にかかる期間は長くなってしまいます。症例によっては、1年近くかかる場合もあります。

インプラントは、顎の骨にチタン製のインプラントを埋め込みますが、チタンと顎の骨が結合することによって、天然の歯のような噛み心地が得られます。
しかし、インプラントと骨が結合するまでには、3～6か月もの期間を要してしまうのです。

インプラント手術（2回法）の流れ

インプラント治療は、次のような流れで行います。

1. 診断・治療計画
   口の中の状態や顎の骨の量、全身症状などを総合的にみたうえで、どの治療が適しているのかを提案します。インプラントは外科手術を必要としますから、CT撮影など精密な検査も行います。 治療方法や治療の進め方、治療にかかる費用など、詳しく説明を受けます。
2. 手術前治療
   インプラント治療は、顎の骨量が十分でなければなりませんし、歯周病があると、術後の失敗を招きます。 インプラント手術の前に、顎の骨の治療（骨造成手術など）や歯周病治療などを行う場合もあります。
3. インプラント1次手術
   インプラントの1次手術は、歯肉を切開して顎の骨に穴を開け、インプラント（人工歯根）を埋め込みます。 2回法では、埋め込んだインプラントに歯肉を被せて縫合し、インプラントがしっかり埋まった状態（露出しない状態）にします。
4. インプラントと骨が結合するのを待ちます
   インプラントと顎の骨が強く結合するのを待ちます。上あごと下あごでも違いますし、個人差もありますが、3～6か月の間そのままにしておきます。
5. インプラント2次手術
   インプラントと骨が結合したら、歯肉を切開して埋め込んだインプラントを露出させます。
6. 人工歯の装着
   2次手術での歯肉の傷が治ったら、人工歯を装着します。

インプラント治療は痛い！？腫れるの？

インプラントの手術自体は、麻酔がきいているので痛みは感じません。しかし、外科手術を行いますから、術後に腫れ・痛みが生じる場合もあります。
痛みや腫れの生じ方は、個人差がありますが、通常処方される痛み止めで治まります。

インプラント手術の麻酔の種類

インプラント手術を局所麻酔のみで行っている歯科医院も少なくありません。もちろん、局所麻酔をするのですから、痛みはほとんどありません。
しかし、意識はハッキリしているので、手術中の音や振動がしっかり伝わってきてしまいます。「今骨を削っているのだろうか…」と、恐怖や不安を抱きながら受ける手術は、快適なものとは言えないでしょう。

近年は、静脈内鎮静法と局所麻酔を併用し、眠っているような感覚の中で手術を受けることができます。

静脈内鎮静法は、全身麻酔のような効果を得られますが、全身麻酔のような体への負担はありません。

インプラント治療が終わったら、メンテナンス期に入ります

インプラント治療が終わったら、メンテナンス期に入ります。セルフケアはもちろん、医師や歯科衛生士によるプロのケアを受けながら、インプラントのトラブルを防いでいくのです。

インプラントの寿命はメンテナンス次第ですから、医師の指示に従って、十分にメンテナンスを行う必要があります。